2016年5月1日日曜日

匂いと味

今月もまた食に関するお話しです(笑)
食べ物の好き嫌いには「匂い」が大きく影響していると思いませんか。そもそも食べ物には、匂いがないと美味しく感じられないものらしいです。鼻と口、嗅覚と味覚は連動しているので、風邪で鼻がつまっている時は何を食べてもあまり美味しく感じませんよね。そう考えると、クセのある匂いのする食べ物は好き嫌いが分かれるのにも頷けます。
 チーズや納豆などの発酵食品がその例でしょうか。なぜそんな話をするかというと、最近、沖縄で初めて「ヤギ汁」を食べたのですが、それがとても美味しくて。外国や沖縄では昔から食されている「ヤギ」ですが、その匂いから沖縄の人でも苦手な人が多いのです。それをペロリとスープまで残さず平らげたので、お店にいた地元のお客さんやオーナーさんに驚かれ、そして喜ばれました。
 ヤギの骨付き肉を水で何時間も煮込んだだけのスープにヨモギの葉とショウガを入れていただくのですが、なんとも滋味深いんです。あくまでこれは私の主観で、沖縄の友達も「ヤギ汁は匂いがダメで無理」と言っています。
食べ物の好き嫌いがなくて、どこに行っても食事は楽しめるので、すごく得をしている気分です。こんなになんでも抵抗なく食べて大丈夫なんだろうか?と少し心配なところもあります。
 ある小学生に対し、「地球上で最も強烈に臭い」といわれる、スウェーデンの発酵ニシン「シュールストレミング」と、腐った鯖の悪臭を嗅ぎ分ける実験が行われたそうです。結果は、全員が完璧に嗅ぎ分けたそうです。
人間には物が腐った腐敗臭と発酵臭を嗅ぎ分けられる力が、DNAレベルで備わっているらしいのです。
 それを知って、安心して自分の嗅覚を信じ、これからもいろんな美味しいものを食べたいなぁと思っている私です。

「スコッチウィスキー」だ!!

 スコッチはスコットランドで作られるウィスキーの総称です。スコットランドの各地に蒸留所があり、たくさんの銘柄のウィスキーが作られています。日本酒と原料も製法も違いますが、スコッチウィスキーも奥が深く多彩です。
 原料は大麦、これを発芽させ麦芽とし、その麦芽の発育を止めるのに燻蒸します。この時使われるのがピート(泥炭)です。その時に煙の香が麦芽につきます。これがスコッチの香りのもとになっています。この香に好き嫌いがあるようですね。それを仕込み、発酵し蒸留したものがウィスキーになります。
 更に蒸留されたウィスキーは、数年、数十年と樽で熟成に入ります。この工程も日本酒と異なるところです。年数が経つほど、味わいや香りが深くなっていきます。もちろんお値段も。熟成に使う樽もバーボンやシェリー酒、ワインなどを熟成させた樽を使ったりと様々です。中でもシングルモルトウィスキーは、その蒸留所の性格などが分かりそうで、私のお気に入りです。
 スコッチウィスキーに魅せられたのは、十数年前に、ニッカウヰスキー余市蒸溜所を訪れた際に、見学で入った樽の貯蔵庫。案内され貯蔵庫の扉が開かれた瞬間、ウィスキーの何とも言えんいい香りがして、倒れそうになりました。あの香りで完全にノックアウトです。それ以来ウィスキーは「スコッチ」になりました。(結局、ほかも飲みますが…)
ウィスキーはアルコール度数が40°くらいありますのでストレートで呑むのには少しきついです。水割り、ロック、ハイボール、飲み方は様々ですが、お勧めは水割り。ウィスキーと水を半々で割り、氷入れず。アルコール度も香りもちょうど良くなって、飲み頃になります。一度お試しあれ。
バーボン、アイリッシュ、カナディアン…ウィスキーもまだまだ種類があります。日本酒だけでも手一杯です…世界征服は当分できそうにありません。