2024年2月1日木曜日

立春から始まる1年

 年が明け早ひと月が過ぎました。今年は閏年とはいえ、2月は「逃げる」月できっとあっという間に過ぎてしまいそうです。ここは「ボー」っとしている場合ではありません。
2月といえば立春、その前に節分です。今年は4日が立春なので節分は3日ですね。
 立春、立夏、立秋、立冬、それぞれは春夏秋冬の始まりの日です。季節が変わるそれぞれの前日を節分(節目の日)としました。
 その昔は、邪気を払う行事として大晦日に豆まきをしていたようですが、旧暦での1年の始めである立春の前日に行うようになり、現在の節分となりました。
 この4つの季節を更に6分割し1年を24分割の季節で表現したものが、「二十四節気」です。更にそれを3分割し72分割したものが「七十二候」です。立春を3つに分けた七十二候の呼び名は「東風解凍」「黄鶯見睆」「魚氷上」です。東風解凍は「東風が氷を溶かす時期」の意味です。それぞれにどんな時期なかの意味があります。どんどんややこしくなります。24なら覚えられても72のその名称はとてもとても。昔の方は覚えていたんだか、どうなんだか…。
季節を表す表現も、現在使っている1月、2月、や春、夏、だけではなく様々な表現があってこれまた風流じゃあ〜りませんか。

 先月のコラムで話した干支もそうですし、時刻の表現もなかなかアバウトで良いもんでした。
 さて、3日は節分です。鬼が寄ってこないように豆まきをしましょう。豆は目が出てこないように、炒った豆を使うのが良いらしく、終わったら歳の数+1を食べましょう。子供ならいざ知らず、十分な大人には無理ですよね。代わりに昆布茶に豆3粒入れた「福茶」を飲むのも良いらしいです。
 ときに、恵方巻きは食べるタイプですか?

私はすぐきが好き!

 こんにちは。冬本番2月です。
冬と言えば鍋、寒い夜にはあったかい鍋を囲んでというのもいいですが、私がこの季節待ちに待つ物の一つに「すぐき漬け」があります。すっぱさが特徴の上賀茂名産の京漬物の代表です。千枚漬けやしば漬けと並ぶ名産品。他のものとはちょっと違うクセがあり、好き嫌いは分かれるみたいですが、私は大好きです。
 すぐき漬けは発酵食品で、数多ある乳酸菌のなかでも特徴のある「ラブレ菌」という植物性乳酸菌が含まれています。この植物性乳酸菌は過酷な環境で生き抜く生命力が強いので、胃酸や消化液もくぐりぬける確率も高いのです。
 1993年に左京区にあるルイ・パストゥール医学研究センターの岸田綱太郎博士によってすぐき漬けから発見された「ラブレ菌」は今やヨーグルト飲料やサプリメントにもなっているほど。(ちなみに私、この岸田博士に所縁のある研究室主催のメディカルアロマの学校で学び、アロマセラピストになりました。勝手にラブレ菌に縁を感じる私)
 すぐき漬けとは、京都上賀茂に伝承するカブの一種であるすぐき菜を、塩のみで乳酸発酵させたもの。その発酵させる室や樽に長年住みついている善玉菌によって微妙な風味の違いが生まれるのですね。なのでそれぞれのお漬物屋さんごとに味に違いがあり、お気に入りのすぐきをみつけるのも楽しいです。(そんなん楽しいの私だけ…笑)
 全国的に有名なのは「なり田」さんかな。でも私のお気に入りは、上賀茂「森田」さんのすぐきです。野菜は賀茂産が好き。賀茂の推し野菜についてはまたの機会に話します。ともかく、アメリカでも「マジックピクルス」と呼ばれて注目されている上賀茂名産のすぐき!ラブレ菌を美味しく食べてこの冬を乗り切りましょう。