年寄りが見るもんやと、子供の頃には興味がなかったものの一つに落語があります。今では大の落語ファン、落語会にもちょくちょく出掛けます。
最近のお気に入りの落語家さんは「笑福亭福笑」さん。上から読んでも下から読んでも同じという、面白い芸名です。そのお弟子さんの「たま」さんも私の一押しです。
落語の話は、昔から伝わる「古典落語」と最近の噺家さんが作った「新作落語」があります。どちらも面白いです。特に「古典落語」は、演じる噺家さんが多くよく耳にします。が、同じ話でも演者によって違って聞こえまた、スジも落ちもわかってるのに楽しめ、更にまた見たくなるという不思議な芸です。
話しには「かしこ」と「あほ」の掛け合いが大く出てきます。中でも有名なのが「時うどん」ですね。うどん代を一銭ごまかす話ですが、「かしこ」がやるとうまくいき、「あほ」がやると、うまくいかないどころか損する話です。
落語は聞く方が「あほ」では、なかなか上手く見ることができません。「時うどん」では江戸時代の時刻の場面が大事な要素となっています。今のような1時から12時といった数え方ではなく、時を2時間ずつ区切って、「9つ」〜「4つ」と数えます。時刻の読み方が分かるほうがより、話に納得できますね。また、うどんを食べる描写が出てきますが、これも演者が演じている場面を想像して、うどん屋でのあほなやり取りを想像しなければなりません。というように、落語とはずるい芸でこちらの想像力に丸投げです。(どれだけオモロく想像できるかは、落語家さんの腕なのですが)
子供の頃はもっぱら「吉本新喜劇」の直接的な笑いしか理解できませんでしたが、大人になると色んなことが想像でき、理解できるようになりました。こんな感性を持ちながら、もう一度子供時代に戻りたいものです。(ただのマセガキですね)
お後がよろしいようで…
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